新婚家庭を脅かす謎の侵入者。新妻を追い詰める驚愕の正体とは?
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<p>大好きな人と結ばれて、晴れて迎えた幸せいっぱいの新婚生活。 ふたりで選んだ家具やインテリアで埋め尽くされたピカピカの新居は、まさに幸せの象徴ともいうべきものですよね。けれどもし、そんな二人の愛の巣に謎の第三者の影を感じたとしたら…。 今回は、大切な家庭を守るために戦ったある女性のお話をご紹介します。 (実話を元に一部フィクションを交えて構成しています)M</p><h2>幸せな結婚</h2><p>私が主人と出会ったのは、友人主催の合コンでのことでした。 ごくごく平凡な交際の中でお互いへの愛を育んだ私たちは、出会いから三年後、ごく自然の流れでゴールインを迎えることになったのです。そんな幸せの絶頂にいた私ですが、唯一不安に思っていたのが義父母との関係でした。 当時、嫁姑問題で苦労している友人が少なくなかったこと、また、私自身が人見知りなこともあって、どうにかして気に入られなければと必要以上に気負っていたのかもしれません。けれど、実際に義父母に会ってみて、そんな私の不安はなくなりました。寡黙ながら穏やかな義父と、ニコニコと笑顔を絶やさない義母は、息子の妻としてこれ以上ないほどに私を歓迎してくれたのです。 「同居なんて考えなくていいから、つかず離れずでお互い気持ちよくやっていきましょうね」 義母のその言葉のおかげで、私は一気に肩の荷を下ろすことができたのです。とはいえ、主人がひとりっ子であること、義父母がすでに高齢であることを考慮して、ふたりの新居は主人の実家からほど近い賃貸アパートを選びました。義父母や両親をはじめ、多くの人に祝福されながら無事に式を挙げた私たちは、とても幸せな気持ちで満たされながら新生活をスタートさせたのです。</p><h2>忍び寄る不穏な気配</h2><p>はじめに違和感を覚えたのはキッチンでした。 夜、仕事から帰って冷蔵庫を開けた瞬間、なにか違う、と直感で感じたのです。その違和感は、それから連日続きました。あるときは寝室、あるときはトイレ、お風呂場。 特別なにかがなくなっていたり、置き場所が変わっているわけではありません。 私たち夫婦が在宅する週末には異変を感じることはありませんが、ふたりそろって家を空ける平日に限って、帰宅するとなにかしらの違和感を感じるのです。 主人はなにも気付いていないようで、結婚前と変わらずとても優しく温かく私を包んでくれていました。私たちの日々は、私の違和感さえなければ幸せな新婚生活そのものです。主人との関係がうまくいっているからこそ、その違和感は私にとって気分の悪いものとなっていました。 そんな日々が二ヶ月ほど過ぎたころでしょうか、私はとうとう決意を固めました。</p><h2>調査会社への依頼</h2><p>知り合いのツテをたどり、ある探偵事務所を頼ることにした私。さっそく電話してみると、担当の探偵の方の言葉はとても頼もしく、心強いものでした。 『では、実際にご自宅に人の出入りがあるのかどうか、張り込んで確かめてみましょう。連日違和感があるとのことなので、調査は短期で済みそうですね。大丈夫ですよ』 主人に知らせようとは思いませんでした。無用な心配をかけたくなかったからです。探偵事務所からの連絡を待つこと数日、調査終了の連絡を受けたのです。</p><h2>予想外の侵入者</h2><p>担当者の方が見せてくれた写真を目にしたときの驚きは言葉になりません。 アパートの出入り口をさまざまな死角からうまく撮影した膨大な写真の数々。そこに写っていた人物というのは、ほかの誰でもない、あの優しい義母だったのです。 その場で私は主人を呼び出しました。こうなった以上、主人のためにも黙っているわけにはいかないと判断したのです。 私と担当者の方からひとしきり説明を聞いた主人は、義母の映った写真を手に取ると、長い時間ぼんやり眺めていました。しばらくすると、「母が不愉快な思いをさせてしまい申し訳ない」涙声で私にそう呟いたのです。</p><h2>義母の真意とは</h2><p>義母が日々我が家に侵入していた理由は驚くべきものでした。 ??大切な一人息子が自分の手から離れてちゃんと暮らしているのか心配でたまらなかった。 ??息子にとっても嫁にとっても埃は体に良くない。共働きでは掃除が行き届かないだろうから所々こっそり綺麗にしていた。 ??孫ほしさのあまり、トイレの汚物入れをチェックして嫁の生理の有無を確認していた。 そのときまで私は知らずにいたのですが、アパートの契約時に不動産会社から渡された複数の鍵のうちのひとつを、非常時用にと夫が実家に預けていたそうです。 義母自身、嫁姑問題で悩んだ過去があったそうで、いい姑になろうと直接私に物申すことができずにこのような行動に出てしまったとのことでした。息子を思う気持ちや孫を望む気持ちは理解できますが、さすがに汚物の件は我慢できないということを伝えると、義母は土下座で泣きながら何度も謝罪の言葉を口にしていました。</p><h2>そして今</h2><p>当初はぎこちなかったものの、お互いに主人を心から大切に思っている者同士という共通点があるためか、私と義母が関係を修復するのにそれほど時間はかかりませんでした。義母の行為は決して許されるものではありませんが、この件によって、私はそれまであった心の壁を取り壊し、本音で義父母と向き合うことができるようになったのです。 今回のことを教訓に、これからもお互いに心地良い関係を築いていきたいと思っています。</p><p>好意的だったはずのお義母さまのまさかの行動にさぞやショックを受けられたことでしょうが、円満に解決されてなによりでしたね。トラブルに直面した際、ひとりで思い悩む期間が長いほど自分の精神状態に自信を失い、正常な判断ができなくなりがちです。早い時期にプロにご依頼されたことが功を奏したケースと言えるでしょう。</p><p> </p>